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「夏時間導入で労働時間が増える」論がわからない

公開日時:2018/08/08 14:30
カテゴリー: 雑記

夏の画像

毎年夏になると誰ともなく言い始める、日本に夏時間(サマータイム)を導入しようという話。

特に今年は、2年後に東京オリンピックを控えているうえ、酷暑時の競技時間前倒しに絡めて導入派が勢いづき。本当に導入しちゃうかもしれない空気が流れ始めた。

自分は夏時間導入には大反対の立場。理由はいくつかあるが、最も大きいのは、「コストがかかりすぎる」から。

膨大なシステムの改修に関わるIT業界が特に反対しまくっているが、なにもITに限った話ではなくて、国民に周知させる宣伝広告費はもとより、導入当初の混乱に対応するための諸費用、さらには外国との時差も変わるので国際的にもアピールしていかなくてはいけない。海外側の対応分も考えると、巨額の費用がかかるのは簡単に想像できる。それでいて効果は限定的だし、しかも今回は「2年限定案」まででていて、ばかばかしさに拍車をかけている。

ただ、反対派が時おり挙げる「夏時間で労働時間が増える」という理由に関しては、僕はその理屈が理解できない。

夏時間とは、夏前のある日に時計の針を一定時間(大抵は1時間分)進めることで開始される。

今これを読んでいる人は時計を見てほしい。夏時間で1時間前倒しすることになった場合、今の時間にプラス1時間される。今が午後7時なら午後8時になる。あくまで進むのは時間である。夏時間を導入したからと言って、これまで9時出社だったのが8時出社に早まるのではない。9時は9時。いつも通りに出社、出勤すればよい。ただし、導入初日だけは前日より1日は1時間早まるので気を付けなくてはいけない。

以上のように「夏時間で始業時間が早まるので労働時間が増える」ということはないはずである。むしろ、「各自で早く出社すればいい」というような意見や、東京都で現在実施されている「時差BIZ」の方が、そういった意味では悪用される恐れがある。

じゃあ終業時間はどうかというと、これも何も変わらない。午後6時までの人は6時まで。現在終電まで勤務の人は結局同じ時間の終電までである。

可能性があるとすれば、夏時間を2時間導入することになった場合、東京であれば午後9時くらいまで外が明るいという状況になるので「外が明るいんだからもう少し働けるだろ?」という謎理論で残業させられるケースや、「今22時だが本来は20時だからあと2時間働け」という狂ったやつが出てくるかもしれない。ただ、そんなサイコ企業はどうせ元からあの手この手で残業させてるだろうから、夏時間だからと言ってあまり変わらないと思われる。

では、なんでこういう誤解が起きているのかと思って調べてみると、一部の自治体や企業が独自に出勤時間を1時間なり30分なり早める活動を「夏時間」や「サマータイム」と呼んでいたことが原因の一部らしい。これは夏時間でも何でもなく、ただの出勤時間の繰り上げでしかない。時差BIZと同じである。

特に北海道の件は有名で、実施後のアンケートでは「労働時間が増えた」という回答があり、それをメディアが取り上げるものだから、「夏時間=労働時間が増える」という認識に繋がっているようだ。時間を進めるのではなくて単純に早く通勤しているだけなのだから、退勤時間がこれまでと同じなら労働時間が増えるのは当たり前である。夏時間とは理屈が異なる。

ともあれ、このような誤解を解くにもコストがかかるのだから、やはり夏時間は導入すべきではない。

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