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Nokiaのチックタック戦略

公開日時:2013/10/07 13:09
最終更新日時:2013/10/07 13:13
カテゴリー: Nokia

海外のNokia情報ブログで面白い記事を見つけました。

Nokia et la stratégie du Tick Tock sur les Lumia – Nokians

Nokiaのチックタック戦略について解説しているものです。

チックタックといえばIntelが有名です(ということを恥ずかしながら先日知りました)。
Intelでは、プロセスの微細化をする世代をチック(Tick)、マイクロアーキテクチャを刷新する世代をタック(Tock)として、それを交互に繰り返してCPUを開発しています。

私はCPUの仕組みには疎いので具体的にはわかりませんが、要するに、製品をリリースごとに一気に進化させるのではなくて、仕組みの半分ずつを交互に更新していくという手法のようです。

技術はどんどん進んで行くものの、それをそのまま製品に採用すると、進化のスピードが早すぎて市場がついて来れない。かと言ってリリースサイクルを長く取ると、市場での存在感が損なわれる・・・ということが多いハイテク産業では、比較的採用されやすいようです。

で、実はNokiaも以前からこのリリースモデルを採用している、というのが今回の話です。

Nokiaの場合には、端末の性能が大きく向上する世代がチック、単純化と若干の性能向上、そして場合によってはコストカットを目的とするのがタック世代であると見ることができます。このチック・タックで約1年というサイクルです。

Lumia第1世代である800と710が発表されたのが、2011年の10月でした。最初のチックです。そして翌年2月に900が登場します。900は800のデザインそのままに画面サイズの向上等を行ったタック世代です。

Lumia 800 と Lumia 710。ハイエンドとエントリーのTick。

Lumia 800 と Lumia 710。ハイエンドとエントリーのTick。

次のチックであるLumia 920は2012年9月に登場。800の1年後です。デザインのテイストは引き継ぎながらも、大幅にパワーアップしています。そして、2013年2月、7月にはタック世代の925、1020が登場しました。基本性能はほぼそのままに、軽量化やカメラ性能の向上等が行われました。

Lumia 920 と Lumia 925。TickとTockの関係

Lumia 920 と Lumia 925。TickとTockの関係

そして今年10月には、初のファブレット端末であるLumia 1520が発表される見込みです。画面解像度やCPU性能等が向上する、3回めのチックです(現時点では推測です)。

ハイエンド機を中心にチック・タックの様子を見てきましたが、Lumiaの場合、この他に500番台~700番代のエントリー・ミドルのラインも存在し、ほぼ1年ごとのチック・タックになっています。

nokia_tick_tock

特筆すべきなのは、このハイエンドとエントリー・ミドルのチック・タックが、数ヶ月ずらされているということです。
特に、エントリー側のタイミングを遅らせることで、ハイエンドを前面に出して、その優位性を保つことができます。

例えば、Lumia 720は920の約半年後に投入されましたが、もしこれが920と同時であったとしたら、いくら920のスペックが高いとしても、その魅力が720に弱められてしまっていたでしょう。現に、720登場後には、メインとして使いたいという声が920ユーザーからも聞かれました。

また、この「ずれ」によって、2~3ヶ月で何かしらの新製品投入が可能になり、販売店でも常に「新商品」としてNokiaの製品を前面に出してもらえるという効果があります。

Lumia 620 と Lumia 625。エントリーモデルのTickとTock。

Lumia 620 と Lumia 625。エントリーモデルのTickとTock。

ユーザーにとっても、製品投入時期のおおよその予測が可能になるというメリットがあります。少し予想してみると、10月以降にLumia 1520やLumia 929といった5~6インチフラグシップが出るとすると、おそらく2月か3月頃に現720あたりの後継が4.7~5インチで解像度を向上させて登場することが考えられます。920を少し下回るくらいのものが出るのではないでしょうか。

皆さんも色々予想してみてはいかがでしょうか。