NuAns NEO [Reloaded]がAndroid搭載で発売することについての気持ち

2017/02/21 14:16

昨年トリニティがWindows 10 Mobile搭載で発売した「NuAns NEO」の新モデル、「NuAns NEO [Reloaded]」がAndroid搭載で発売するそうです。

初めに賛否を言えば、僕は賛成です。これはもう当たり前の判断ですし、そうするしかないでしょう。

前モデルは、製品を批評する側のITジャーナリストまでプロジェクトチームに入れて、1から設計して、デザインやカバー素材や使い心地にもこだわって、さらに当時盛り上がりつつあったWindows 10 Mobileを採用しました。トリニティが社運をかけていたかどうかはわかりませんが、それなりに自信を持って作ったはずです。

ところが、そんな端末も結局はあまり売れていないのでしょう。今回の発表時に「多くの人がAndroid版を望んでいた」というようなことを言っています。少なくともクラウドファンディングで資金を募って世界に飛び出すのには失敗しています。

残念な限りですが、僕はこの不振の原因は主にMicrosoftにあると思っています。

今日び、売れていないOSのために端末をOEM ではなく1から設計してくれる会社なんかそうはありません。しかもトリニティはもともとスマホのアクセサリーメーカーです。Microsoftにとって、そんなトリニティはOS普及のために相当ありがたい存在です。それなのにMicrosoftはろくに宣伝や販売サポートもしない塩対応。アプリも減る一方で全然増えないし、増やさない。自社アプリですら他OS優先でリリースする始末。せいぜいSnapdragon 617のContinuum 対応くらいでしょうか、褒めていいのは。それでも無線接続のみでしたけど。

未だにMicrosoftがモバイル事業をどうしたいかよくわからないです。どうすんの、まじで。

そんなNEOですが、トリニティとしてはせっかく作ったものですからなんとかして活かして次に繋げたい。でもWindows 10では売れない、そもそもMicrosoftに売る気が感じられない。自社の資産をなんとか活かすためには、たとえライバルが多くとも、たとえ脆弱性の塊だろうと、個人情報の扱いに不安があろうと、ユーザーの多いAndroidを採用するのは当然でしょう。アクセサリ類も前モデルと共有できるようにすることで、さらに過去の資産を有効に活用しています。

かつて自社のモバイル事業の資産をどうするかで、全く逆の対応をした企業がありました。Nokiaです。しかしNokiaがMicrosoftと昵懇な関係なった頃は、Windows Phone界隈にもまだ希望がありました。競争の激しいAndroidに安易に手を出して自爆することは避けたい(結果的に手を出したけど)。加えて新OSのWindows Phoneが、うまくやればまだのし上がれるかもしれない状況。なによりもMicrosoftがやる気満々でした。でも今は違います。モバイル事業の方針をコロコロ変更し、結局買収したNokiaの資産までことごとく潰し、Windows 10 Mobileは事業自体が縮小。Nokiaにとって見ればまさに一蓮托生です。

Windows Phone普及の第2のチャンスでもあった、Windows 10 Mobileの立ち上げからの1年前の日本における端末大量リリース。そのチャンスもMicrosoftはフイにしました。あの頃の端末ラッシュは僕も嬉しかったし、NEOがWindows 10 Mobile搭載で出てよかった。これはすごいことだぞと思いました。でも、もう今後の挽回は厳しいでしょう。トリニティは表立って言ってはいませんが、完全に見切りをつけたのだと思います。

今回の知らせを聞いて、がっかりしたWindows Phoneファンは多いと思います。しかしそれ以上にAndroid化を喜んでいる人も多いはずです。

せっかく素敵な端末を世に送り出してくれたトリニティが諦めて端末事業から撤退するよりは、たとえAndroidでも生き残ってくれたほうが、僕ははるかに嬉しいです。Nokiaの二の舞は見たくない。僕は今回のOS変更を支持します。